BtoB企業のWebサイトで取り組むべき「ブランディング」3つの鉄板アプローチ
コーポレートサイトリニューアルに際して、目的や役割についての議論は欠かせないものです。
その中の一つとしてよく取り上げられるのが「ブランディング」。
とはいっても、Web施策の具体的なイメージが湧かないかもしれません。
特にBtoB企業にとっては比較的新しい概念であろうブランディング。
時にリニューアルの目的や役割についての議論が堂々めぐりの展開となり、落としどころとしてブランディングという言葉が使われてしまうこともあります。
そんな時に掛け声倒れにならないよう、ブランディングに取り組む際に参考となるアプローチ方法についてご紹介します。
1.「ブランドプロミス」を事実をもって訴求する
Webの発展に伴って企業が提供する製品やサービスのコモディティ化は進む一方と言われています。
BtoB企業も例外ではなく、特に新しい技術や手法によるシステムやソリューションはあっという間に競合他社にも広がっていきます。
製品やサービスの差別化によるブランディングが難しくなってきているということです。
またBtoB取引の現場では、製品やサービスの機能・品質以上に会社として誠実な対応をしてもらえるか、約束を守ってもらえるかといった側面が重要視されることも珍しくありません。
提供するサービスや製品についてのサポートや対応力といった約束事をきちんと遂行できる会社である、ということに対して企業価値=ブランドが形成されていきます。
Webを通じて「ブランドプロミス」を事実をもって伝えることがブランディングにつながるアプローチの一つです。
施策としてはブログをはじめとしたオウンドメディアが代表的ですが、「事実をもって伝える」コンテンツという意味では「事例コンテンツ」の役割は重要と言えます。
「事例コンテンツ」に関してはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
2.担当者を通じて伝わる「文化と組織」
「Webが一般化する前は担当者の人となりや対応ぶりがブランドを形成していた」という趣旨のブログ記事を執筆しましたが、担当者の対応ぶりから感じ取る重要なブランド要素に「企業文化」があります。
数ヶ月にわたるプロジェクトの中で、その担当者の仕事ぶりから企業の文化や哲学、あるいは企業のあり方を感じ取っています。
共感できる哲学や文化、あるいはポリシーがあれば取引先の印象も自ずと良くなるものです。
企業文化や組織のあり方にブレがなかったり、一貫したポリシーがあることもブランド形成には不可欠です。
担当者から伝わるこうした印象とWebサイトのコンテンツや印象が一致していれば、信頼感のある企業としてのブランドイメージが根付いていくはずです。
このような企業文化や組織のあり方についてのアプローチもBtoB企業のブランデイングでは必要となります。
「企業理念」や「社長メッセージ」といった形でコーポレートサイトではコンテンツ化されていますが、情緒的で感情に訴える表現が得意な「動画コンテンツ」であればよりリアリティをもってブランドのエッセンスを伝えることができます。
「動画コンテンツ」の活用方法についてはこちらの記事でご紹介しています。
3.やはり大切な「ユーザー目線」
ブランディングというと自社のもつ価値の訴求ばかりに目が行きがちですが、ブランドはユーザーとのコミュニケーションなくして成立しません。
やはり「ユーザー目線」は大切ということです。
Webメディアが発達し、ユーザーの反応や期待がよりダイレクトに伝わるようになりました。
こうしたユーザーの期待に応える、ユーザーの課題を解決していくことがブランディングに寄与することは言うまでもありません。
BtoB企業におけるリード獲得や潜在顧客へのアプローチ施策も、ブランディングの視点ではユーザーの役に立ったかどうかが重要です。
例えば「情報収集段階で探していた情報がスムーズに見つかった」あるいは「メールで案内されたWebコンテンツを読んでモヤモヤが解消された」といったWebでのポジティブな体験が、信頼感やプロフェッショナルといった印象とともにブランドイメージとして醸成されていきます。
ユーザー目線については特定のコンテンツに限らず、Webサイト全体を通じたポリシーとなりますが、BtoB企業にとってコンテンツ作りのヒントになりそうな記事をご参考までに挙げておきます。
まとめ
BtoB企業のコーポレートサイトにおけるブランディングのアプローチについて3つ取り上げてきましたが、まとめると「誇張することも矮小化することもせず、等身大の(組織の)姿」を伝え、「ユーザーの期待に真摯に応える」ことを継続的に続けることがポイントとなるでしょうか。
一般的に、ブランドの構築には時間がかかり、一貫したメッセージや哲学が必要とも言われています。
こうした性質をもつブランディング活動ですので、短期的なWeb施策では結果が出にくいのも事実です。
そして、その効果を真に実感するのはアクセスログやユーザーアンケートといった指標(KPI)ではなく、クライアントとの何気ない会話の中でWebサイトの出来栄えや使い勝手について評価をもらった時かもしれません。