Webサイトを閉じることになったWeb担当者が読む記事(1/5)
鶴の一声
この世は不思議なことばかり。何の因果が応報か、人智を超えた数奇なめぐり合わせにより、サイトを閉じなければいけない状況に直面するWeb担当者がいるものです。まさに、あなたかもしれません。
組織のどこかで誰かが上げた鶴の一声が、サイトを閉鎖する決定を生んだのです。いずれにしろ決まってしまったものは仕方ありませんし、一担当者が決定を覆す権限をもちあわせているわけでもありません。まあ新規にサイトを立ち上げるのがWeb担当者の役目であるなら、その最期を始末するのもWeb担当者の役目でしょう。ここはひとつ、閉めることは仕方ないとして、ジャン・レノ演じるヴィクトル(映画「ニキータ」の掃除人役)になったつもりで、きっちり始末しようではありませんか。
蝙蝠も鳥のうち
ここではまず、「Webサイトを閉じる」という言葉が何を意味しているのか、明確にしておきましょう。現在のホスト名でアクセスできるコンテンツが一切なくなる、という状態が達成されれば「Webサイトが閉じられた」と言って良いでしょう。最終的にはこれを目指すことになります。問題は、現在のWebサイトが稼働している状態から、一切アクセスできなくなる状態まで、どれぐらいの時間をかけ、どういう経過をたどればよいか、ということです。
いきなりサーバの契約を解消し、Webサーバを停止すれば、即座に最終状態を実現することは容易です。しかし、そもそも機材トラブルによるダウンなのか、サイト閉鎖なのかの区別が付きません。行き先も告げずにいなくなるようなものです。かといって、現在のホスト名を残したままにしていては、いつまで経っても閉じられません。