「チームの為にお前がいるんだ!!」
さて、繰り返し広告を打って改善するという合意が取れたとして、次はチーミングです。広告を打つためにどういう役割が必要なのかをこれから説明しましょう。
とりあえず次の5人を揃えてください。
- 広告の方向性を決める人
- 方向性を広告物に落とす人
- 広告物を作る人
- 広告を発注する人
- 広告の結果を受ける人
さすがにこの5人分を「君一人」で抱え込むには無理があることはお分かり頂けると思います。そのことは上司にもきちんと説明して理解してもらいましょう。
1.広告の方向性を決める人:「広告で勝手なことはさせん!」
全体の司令塔です。まず次回の予算と期待する(測定可能な)成果を定義し、ついでその成果をもたらすことを期待できる広告のあり方と測定方法を考え、チーム全体で共有します。そして広告を実施した後、結果を解析して次回どうするかを考え、改善を目指します。
ターゲットはどこにいそうで、そこに届くためにはどういった手法が良いのか、届いたことをどうやって測定するか、定量的にはどれくらいの値を期待できるか。広告が結果として成功するかどうかは、「どういう広告を打つと効果的か」を割り出せるかどうかにかかってます。
これが広告を作る人から別れているのは、「できることをやる」のではなく「すべきことをする」ためです。やりたいことがあるのにできないなら、プロに頼めばよいのですが、どこを目指すかについてはきちんと制御しなければいけません。
2.方向性を広告物に落とす人:「アイツならきっと何とかしてくれる…!!」
抽象的な「方向性」を、具体的な広告物としてどう実体化させるかを決める力量が求められます。
どんなに良い作戦でも、実行できなければ意味がありません。ユーザーは広告物にしか接しませんので、それが作戦どおり機能するかどうかが問題で、広告物をどう作るか決めることが重要な意味を持ちます。
キーワード広告の場合、どのキーワードを選んで、どういう文言でユーザーを引っ張るかをひねり出さなければなりません。実際に制作するのは別の人で良いのですが、「何を作るか」「作ったものが期待通りか」といったことを判断する能力が必要とされます。
3.広告物を作る人:「天才ですから」
どういう広告を作るかが決まっても、実際に作れなければ意味がありません。具体的に必要とされるクオリティで、作ろうとしたものが作れる能力を求められるのがこの役割です。
広告の場合文字数制限などがありますから、その制限の枠内で期待される効果を上げるように広告物を作るには専門的な能力を必要とされます。
4.広告を発注する人:「まだあわてるような時間じゃない」
発注作業を担当する役割です。
広告の場合、いつ、どこに、何を出すかは大変重要です。このため、間違いなく出稿することが担保されないと、すべてが台無しになってしまいます。「間違えない」という能力を期待される、重要な役割です。
広告では指定されたフォーマットの原稿を指定された期日までに指定された先に出稿しなければなりません。もちろん出稿に伴う出納処理も忘れずに行わなければなりません。月に1回程度なら良いのですが、頻繁に広告を出すとなると、かなりのハイプレッシャーに耐えられる必要があります。
5.広告の結果を受ける人:「リバウンドを制するものは広告を制す」
広告を打つのは、何らかの反応を期待するからです。そして、何らかの反応が返ってきたら、それに対応する必要があります。
問い合わせの場合は返事を出す必要がありますし、場合によっては営業セクションと連携したり、Webサイトの修正が必要になってくるかもしれません。
これは割と重要なのですが、どれくらいの反響を巻き起こすかは広告を打ってみないとわからないのです。なので、想定より多い反応があった場合でも対応しきれるように準備しておくことも重要です。