その「戦略」はいらない。本当に使えるWeb戦略とは。(1/3)
「戦略」と「戦術」は区別する必要があるけど、分割してはならない
「戦略」はその言葉が使われる局面によっては便利な言葉で、「戦略」が付くとなぜか、高度なこと、上位層で検討されてそうな雰囲気を醸し出すことができます。
たとえそれが「肉まん戦略」でも「23区内一人暮らし戦略」でも、そこにはなにか「よく考えられていそう」な雰囲気がただよってきてしまいます。
ただ、その中身を紐解いてみれば多くの場合が
ちょっとその道の勉強を始めると「戦略と戦術は区別する必要がある」ことを知ることになりますが、ここにも微妙なワナがあり、「区別はするけど、分割してはならない」のです。
「戦術」に対する「戦略」の機能
そもそも「戦略」とは何か?を検索エンジンに尋ねれば、さまざまな切り口で解説があり、どれも概ね正解で理解もできるはずなので、ここでは「戦略」の機能について説明します。
それは「戦術」との関係でみてみるとわかりやすくなります。
たとえば当サイトのようなビジネスブログの成果を増大させたいという目的がある場合、「戦術」はさまざまな具体策のアイデアが上がってきます。
- A:ニッチでコスパのよいキーワード広告を大量に出稿
- B:記事の量を3倍にする(量産)
- C:トレンドネタにこじつけたテーマでアクセスアップを狙う
- D:問い合わせボタンを増やして目立たせる
- E:メルマガの配信回数を増やす
どれも実現可能性はあり、それに見合うリソースがあるとします。目的が成果の増大である場合、どれも間違いではないように見えると思います。
しかしその状態は「どっちが前かわかってない」状態であり、組み合わせが悪いと一歩も前に進まないばかりか、後退を余儀なくされることもあり得ます。
当サイトのブログの場合、成果の増大は目的ですが「戦略」として、「企業のWeb担当者にとって役に立つ情報で認知を獲得する」という戦略を持っています。
その戦略の場合、
- B:短期間で実現するには当編集部の能力の限界を超えるので無理。
- C:ターゲットユーザーではないユーザーにヒットするだけなので無駄。
- D:賢い企業のWeb担当者にはそんな小細工は効かない。
ということで、意外かもしれませんがAかEが有力な「戦術」の候補ということになります。
つまり使える「戦略」とは、「戦術」の選択のために参照する価値があるもの、ということになります。