「製品の情報」とは?キチンと設計するために定義してみた(後編)(1/3)
製品の情報「実践編」
前編では、「製品の情報とはいったいどんな物か?」ということを構造的に説明しましたが、後編では「こんなWebサイトを作るべき」という具体的な設計のヒントをご紹介します。
特にBtoB企業(中でもメーカーの場合)では、広告代理店に丸投げできるわけでもないので、営業や現場との狭間で頭を抱えて困っているWeb担当者向けの実践編として、詳しく解説していきたいと思います。
「予備知識ゼロのユーザー」を前提にする
紙のカタログの場合、手渡しすることが前提なので手に取る人はある程度の予備知識を備えた業界の人であることが多いと思います。
対象の製品が「なんの製品か」は知っているので、ページをめくると「〇〇に効果的!」とか「〇〇に最適」といったUSP(Unique Selling Proposition)の訴求から始まる構成がよくあります。それゆえ、情報の仕上がりがたとえ「作り手目線」であったとしても、ユーザーの目線とそれほどズレることはありません。地方に出かけると、その地域に住む人向けに最適化された「田舎の看板」をよく見かけますが、紙のカタログはそれと似ていて知ってる人向けに最適化された媒体と言えるでしょう。
しかし、Webサイトは違います。検討段階で情報収集しているだけの「予備知識ゼロ」のユーザーも多数訪れます。彼らにとって「作り手目線」の構成では一見して理解することは難しく、メーカーも意図通りに訴求できず取引につながる機会を失いかねません。Webサイトは「予備知識ゼロのユーザー」向けの配慮が必要なのです。
それでは具体的な構成について解説していきましょう。