2019年03月28日カテゴリ:Webサイト運用

「製品の情報」とは?キチンと設計するために定義してみた(後編)(2/3)

「製品の情報」とは?キチンと設計するために定義してみた(後編)

基本の構成

  • タイトルに「固有化・特定化要素」を

    探している対象が目的の製品かどうか特定するためには、ユニークな情報が無くてはなりません。その固有化・特定化要素はぜひページのタイトルに含めて下さい。

    検索エンジンにとってもページのタイトルは一番重要視される要素です。
    例えば、

    • 「製品情報|〇〇株式会社」

    みたいな全ページ共通のタイトルでは、検索エンジンからの評価は下がり、結果、ユーザーは求める情報にたどり着けなくなってしまいますのでご注意ください。

  • 書き出しには「概要」を

    先ずは、その製品は誰向けで、どんな場面で、なんの役に立つのか?といったことをざっくりと伝える必要があります。キャッチコピーとリード文で構成してもいいですし、一言で言い切っても構いません。

    概要こそが、予備知識ゼロのユーザーに「見るべきページかどうか?」のヒントを与えるという重要な役割を果たすのです。

  • 続けて「特長」を

    皆さんが一番言いたいのはここだと思います。
    でも、それでは「作り手目線」。ユーザーが知りたいこととマッチしているとは限りません。

    大切なのは「ユーザー目線」。すなわち、「ユーザーにとって」何が良いのか?というベネフィット(現実的な便益)を訴求することに力点を置いてください。

    特に、予備知識がないユーザーにとっては、「何に比べて、その特長・特性が優位なのか?」がわかるように具体的な表現をこころがけましょう。

    例えば、材質や出力などの特性が他と比べて優位なのであれば、既存品との比較や普及品に対する違いを表現するとよいでしょう。

  • さらに「仕様・寸法・図面等」を

    ここは前編でも説明した、業務上の調べごとという利用文脈で「エンティティ(実体)情報」にたどり着きたいユーザー向けの情報になります。探している対象が適合するかしないかの瀬戸際となる非常に重要な情報です。

    コンテンツとしての見た目はきっと地味です。

    しかし、探しやすく、明確かつ視認性を確保することが重要です。PDFやDXFファイルなどのダウンロードもスムーズにできるよう設計するとよいでしょう。

    また、仕様の「表」(テーブル組み)については、内容や量にもよりますが、必ずしも表の体裁でなくてもいい場合があります。

    例えば、配管を施工中のユーザーが、急いで寸法を確認するニーズに迫られたとします。スマートフォンで仕様ページにアクセスしたところ、表が横長だと一部が画面の横にはみ出してしまい必要な情報がよく読めない、といった事が想定されます。工期に影響する場合などはユーザーからサポート窓口に怒りの電話が掛かってこないとも限りません。

    掲載する内容やユーザーのニーズに応じて、最適な体裁をよく検討することをおすすめします。

関連情報への回遊性

ここまで読んで、「あれ?エンティティ情報ばっかりじゃん!」と思うかもしれませんが「製品のページ」はそれでよいのです。

なぜならメタ情報のページは別に作るべきだからなのです。

特に、ソリューション・コンテンツやアプリケーション・コンテンツは、紙の製品カタログの考え方だとどうしても製品ページ内に同居させたくなってしまうことがあります。しかし、コンテンツの内容が1つの製品に限った情報ではない場合、必ずしも1製品ごとのページに内包すべきでないこともあります。

こうした場合、Webサイトなら、きちんと設計さえすれば「ページとしては同居しているように見えるけど、それぞれ個別にページを持っている」という状態を作り出せます。

また、メタ情報のページは、そもそもテーマの中心が製品ではなく「課題と解決」とか「用途」である場合が多いので、ページのタイトルや見出し要素も変わってくるはずです。

検討段階で情報収集するユーザーは「指名できるキーワード」を知らないので、その周辺情報を含むページを右往左往します。そのユーザーが「これかもしれない」と期待してもらうための文字列こそが、ソリューション・コンテンツやアプリケーション・コンテンツのページタイトルにふさわしいのです。

こうして、製品ページと分けて個別に用意したコンテンツは、製品ページ内に「関連情報」として掲載し、逆にソリューション・コンテンツやアプリケーション・コンテンツの各ページ内には「関連製品」として製品ページへの誘導リンクを設けます。
こうすることで、

  • 「製品を知っていて詳しく探しに来たユーザーに、それまで知らなかった用途を知ってもらうきっかけ」

となったり、

  • 「製品を知らなかったけど、ある問題の解決策を探してきたユーザーに、製品を知ってもらうきっかけ」

となることができるのです。これが現実的な回遊性確保の基本です。

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