就職の時期を迎える学生の中で、BtoC企業に比べて知名度の点で不利なBtoB企業。
採用担当の方も、優秀な学生の確保には毎年苦労されているのではないでしょうか。
コストをかけて認知を広めて、応募数を増やしたとしても採用したい学生が増えるかというと、そう単純でもありません。
その中でもターゲットとなる学生に自社のことをきちんと理解してもらい、モチベーションを持ってもらうための新卒採用サイトの役割は重要です。
学生の立場に立って、マーケティング的な発想をもってコミュニケーション設計することが新卒採用サイト構築のカギとなりそうです。
企業研究の入り口となる採用サイト
就職活動で学生は平均すると30社ほどエントリーするそうです。
候補の会社を探したり業種研究をする過程で、その数倍の採用サイトを見ることになります。
ただ眺めているだけでも大変な労力ですが、特に就職を希望する業界や企業のサイトであればその内容を詳しく知ろうと努力するでしょう。
採用サイトのみならず、コーポレートサイトまでくまなく閲覧する学生も珍しくないと思います。
BtoB企業の場合は業務内容やビジネスそのものに対する知識も乏しく、理解に至るまでのハードルが高いのも事実です。
こうした環境の中で、数多あるライバル企業の中から候補に選んでもらう必要があります。
インプレッションが重要ということは間違いないので、各社とも新卒サイトのトップページ(ファーストビュー)には力を入れてきます。
その証拠にWeb制作の世界では「イケてる新卒サイト」のまとめ記事が恒例行事(?)となっているくらいです。
自社が提供できるバリューを学生目線で表現する
ただし単に学生受けを狙って、企業の実態からかけ離れた派手な演出やビジュアルといった表現は逆効果です。
「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代、広告的な表現に対する(ネガティブな)免疫も強いはずです。
迎合するのではなく、学生の気持ちを汲んで価値観に訴える。
企業として希望する学生の像をペルソナにして、彼・彼女にとって自社が提供できるバリューを相手の目線で表現することが重要です。
マーケティング施策と同様のコミュニケーション設計
ファーストビューでのインプレッションに成功したら、次はコンテンツへと引き込む番です。
学生にとっては未知の世界であるBtoBビジネスなので業務内容をわかりやすく説明することはもちろん、仕事の社会的意義や醍醐味といったコンテンツも理解に役立ちます。
そしてコンバージョンとなる応募フォームへ誘導、会社概要といった関連する(採用サイト外の)コンテンツへ滞りなく遷移できるような配慮も…
とここまで書いたところでこの施策、どこかで見かけたことがありませんか?
そう、ランディングページやスペシャルコンテンツを使ったマーケティング施策とそっくりです。
ターゲットも目的も異なるのでのコミュニケーションのディテールに差はありますが、考え方のベースは一緒です。
新卒採用サイトだからといって奇をてらった施策が必要というわけでもなく、マーケティング的な視点や発想を持って取り組むというのが正解への近道かもしれません。
2018年新卒採用サイトの制作スケジュール
もし2018年度も2017年度と同じサイクルでスケジュールが回るなら、
7月〜8月:採用計画~オリエンテーション・業者選定
9月〜10月:企画〜設計
11月:取材〜制作
12月:テスト〜リリース
といったスケジュールになります。
8月はお盆休み、12月のクリスマス(今年は23〜25日にかけて3連休!)を控えており、見た目ほど営業日数は多くありません。
6月も終わりに近づいた今日この頃、そろそろ準備に取り掛からねばならない採用担当の方も多いかと思います。
綿密なコミュニケーション設計で、新卒採用を成功させましょう!