BtoB企業のコーポレートサイトをブランディング視点で考えてみる(1/2)
Webサイトが顧客との最初の接点
一般的にブランディングというとCI(ロゴ)、もしくはキャッチコピーやコーポレートステートメントといった広告クリエイティブの分野に属するもの、と思っている方も多いでしょう。
BtoC企業を中心として、マスメディアを通じたコミュニケーションで象徴的に印象づけるためにはロゴやコピーといったクリエイティブは不可欠であり、ブランディングに占める重要度も高いと言えます。
その一方で、特定の顧客との取引や付き合いが深く営業担当者のチャネルが重要視され、上記のようなブランディングが重要視されなかったBtoB企業においても、Webサイトが顧客との最初の接点=ファーストコンタクトの相手となったことでWebサイトを通じたブランディングが重要視されるようになってきました。
そこで今回はBtoB企業のコーポレートサイトをブランディングの視点から捉え直してみます。
BtoB企業のブランドを形成していたのはヒト=担当者の仕事ぶり?
かつて、BtoBにおける顧客との最初の接点は展示会や電話営業(テレマーケティング)など、人を介するケースが大多数でした。
もちろん、商品やサービス案内リーフレットや会社案内パンフレットはじめとした印刷物でプロモーション展開することもあるでしょう。
しかしどちらかというと、展示会や営業先で説明する際の補助資料としての役割の方が大きかったのではないでしょうか。
そして取引が始まれば、少なくとも数ヶ月間、担当者同士での付き合いが続くことになります。
そうした付き合いの中では担当者の「人となり」や仕事ぶりから垣間見える企業文化や哲学、あるいは組織の有り様が、ロゴやコピーといった象徴的で広告的なクリエイティブをはるかに超えて企業のイメージと直結します。
そうした意味では営業マンをはじめとした担当者の仕事ぶりや態度が企業のブランド形成において重要な位置を占めています。
「会社の財産は人である」といった社訓や経営理念もその裏付けと言えるでしょう。