2015年08月06日カテゴリ:Webサイトリニューアル
意外と知られていない!?Webサイトリニューアルに向けた基礎調査のススメ(1/2)
Webサイトの大規模修繕
先日、入居しているマンションに修繕計画が持ち上がったとのことで、その説明集会に行ってきました。
集会では専門業者による調査結果の報告と質疑応答の後、住民として困っていることや修繕してほしい箇所についてアンケート用紙が配布され散会となりました。
マンションの修繕計画では当たり前に行われているこのような手続きも、Webサイトのプロジェクトにおいて実施されることは少ないのではないでしょうか。
そんな思いつきから、今回はリニューアル計画に先立って事前に調査を実施することの意義について考えてみました。
前提条件が曖昧なまま進行しがちなWebサイトのプロジェクト
まず最初に、Webサイトのリニューアルプロジェクトでありがちな失敗モデルを挙げてみます。
- サイトのボリュームやコンテンツと予算規模・スケジュールが釣り合わず、コンペを行ってもまともな提案が受けられない
- 提案は魅力的だったのに、プロジェクトが進んでからシステムやインフラのボトルネックが発見されて計画が止まる
- 目的があいまいだったため、完成したものが正しいのかどうか微妙な印象に終わる
いずれもオリエンテーションやコンペ提案の段階でプロジェクトの前提条件があいまいだったり、本当に重要な条件が提示されていないことが一因としてあります。
オリエンテーションで提示されている内容が要望や希望だけで、前提となる条件が正しく精査されていない場合、提案する側は制約条件を十分検討することができず、また課題解決の優先度も自分たちなりの解釈をせざるを得ないため、結果として要望や希望を満たすだけの提案となりがちです。
その結果、本来は目的に応じたコンテンツと機能で構成されるべき提案内容も、目についた(本質的ではない)問題の解消や手法としての目新しさが判断の決め手となってしまいます。
前提となる条件がプロジェクトがスタートする段階で正しく整理されていれば、提案も受ける側も企画内容についての妥当性や目的に沿っているかを客観的に見極めることができるはずです。