社内でWebをリニューアルする際、企画の骨子となる構成について
担当者として自社のWebサイトをリニューアルしたいと思っても、組織として決断し実行するためには一定のプロセスが必要です。
そこでWeb担当者が社内でリニューアルプロジェクトを起案・企画する際、一般的に必要な構成要素をご案内します。
提案の背景
まず最初に、リニューアルの提案に至る背景を説明します。
ここでは一般的な外部環境(インターネットの利用率やスマートフォン普及率といったリサーチデータ)や昨今のユーザー動向(アクセス解析データ)、あるいは競合他社の状況といった自社の状況に照らし合わせるデータや資料が軸となります。
自社の課題
前項で挙げた提案の背景と照らし合わせて、自社の状況がどうなっているかを説明します。あるべき姿に対して乖離している箇所を課題として提起します。
たとえば、
- スマートフォンでの見栄えが悪い
- リピート率が低い
- 検索結果で上位に表示されない
- 営業におけるパフォーマンスが悪い
- 採用活動に活用できていない
- 企業イメージ・アイデンティティが表現できていない
など。さまざまな課題が考えられますが、ここから一番根本的な課題はなにか考えてみる必要があります。
リニューアルの目的
もっとも根本的で本質的な課題を解決することを、リニューアルの目的として設定します。
そして目的の達成のために複数の目標に細分化する場合、優先順位や解決の段取り(順序・依存関係・構造)をつけると課題の整理がしやすくなります。
目的が決まらない場合はこちらの記事を参考に、ユーザー(ステークホルダー)を軸に考えてみることをおすすめします。
実施概要
リニューアルの実施にあたって定めておくべき事項(制作会社選定のプロセスや対象とするスコープなど)を洗い出しておきます。
得られると想定した結果が前項の目的と合致しているか、整合性が保たれているかがポイントになると思います。
費用とスケジュール
予算規模と工期の目安を記載します。
実際のところはよくわからないケースも多いと思いますが、制作会社へ見積をとる前にRFI(情報提供依頼)という形で情報提供を依頼した方がより精度の高い予算や工期を見積もることができるでしょう。
RFIについてはこちらの記事も参照してください。
今後の進め方
実施にあたっての流れや進め方について記載しましょう。
- 予備調査・情報収集
- 業者選定
- 実施計画
- 制作
- 公開
Webサイトのリニューアル用企画書をダウンロード!
今回、上記の考え方を企画書のテンプレートとしてご用意しました。
お気軽にご活用ください。
企画の骨子が固まったら各論(構成要素)を詰めていく作業へと移行しましょう。
個々の要素についてはまたこのブログの中で詳しく解説していきますが、Webサイトのリニューアルには、それなりの工期とまとまった予算が必要となります。
予算・工期の確保のためにはそれだけの労力をかけて実施するだけの価値があるか、必然性や合理性をもって説得する必要がありますが、上記の考えに沿ってまとめていけば、そもそもWebサイトをリニューアルすべきかどうかも含めて、偏りのない判断材料を提示することができるはずです。