実は誰も見てない?周年記念サイトがキチンと認知されるための、4つのポイント
企業にとって創立何十周年という年はまさに記念すべきもので、企業やブランドの認知拡大にとっては絶好のチャンスです。
そこで、今回は「周年記念サイトをどうやって広めていくか?」という課題への解決策を、4つのポイントで解説していきます。
ポイント1:リンクを貼るべきチャネル(経路)はどこか?
そもそもユーザーはどこから来るのか?
サイトを作ることに夢中になっているとそのことを忘れがちです。
周年記念サイトは企業サイト内のディレクトリに格納されたり、場合によっては独自ドメインやサブドメインで構築されたりします。
しかしそのURLをちゃんと告知しない限り、ビルの中や路地裏にひっそりとお店を出すようなものです。関係者以外だれも来ません。
そこにユーザーを連れてくるには、人通りのあるところに看板を出して流れを作る(=URLを告知する)必要があります。
Webの場合、具体的には以下のような方法があります。
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周年記念サイト公開時にプレスリリースをネット配信
Webなので、リンクをはってもらえ、SEO的にも効果のある、ネット配信型のリリースがおすすめです。FAXでURLを告知しても、あまり効果は見込めません。
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社員のメール署名にURLを挿入
意外と忘れがちですが、効果絶大な方法の一つです。
署名をまたいで返信、返信が重なると、サブリミナルのように視界に入ってきます。 -
年間通してメルマガの下にURL記載
これも定番ですが、周年の1年間、発行しているメルマガの末尾にURLを記載しておきます。
次の年に外す処置を忘れて半年経過していた時には大変ショックで立ち直れないかもしれません。 -
自社サイトのTOPにバナー(もしくはメインイメージ)で告知
製品やサービスのプロモーションとの兼ね合いもありますが、会社のサイトに訪れる人を邪魔しない範囲で、記念すべき年であることをキチンと扱っていることを示すのも大切な導線です。
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パンフ、名刺にQRコードのシールを貼る
アクセス経路はインターネットだけとは限りません。
BtoCのビジネスで物理的なパッケージが流通する場合、「記念パッケージとQRコード付きの周年記念キャンペーンサイト」という組み合わせが分かりやすいと思います。名刺なども忘れずにカバーしておきましょう。
ポイント2:アクセスしたくなる動機づけ
ユーザーが流入してくるチャネルを確保できたとしても、クリックしてくれる保証はありません。動機付けの設計によってクリック率は変わってきます。
ポイントは今まで接触がなかった方に、アクセスしたくなるように仕向けることです。
取引先なら義理もありますし、営業トークのネタの一つとして触れないわけにはいかないでしょうから、認知するとともに訪問してくれるかもしれません。しかしながら、既に知っている方が訪問してくれているので、「認知を広める」という意味では本質的ではないかもしれません。
動機付けの代表的な方法としては、以下のようなものがあります。
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BtoCの場合、プレゼントやクイズキャンペーンが効果的
QRコードの印字でも触れましたが、周年記念として建付けしやすい動機付けです。
在庫期間の長い商品の場合、パッケージはキャンペーン内容を直接印刷するには適さないので、メディアを通じた訴求を優先すべきでしょう。 -
BtoBでも、「カルトクイズ」は特定の属性にヒットする可能性あり
BtoB企業の周年記念は、社外の方にとっては、一般的に影響も関心もないものです。
ただし、就活生やロイヤルユーザー、取引先といったセグメントは「知っておく必要がある」ため、深い情報にアクセスできそうなカルトクイズは動機付けという意味で効果的です。
ポイント3:コンテンツ・実施方法
こちらの記事(周年事業をWeb視点で捉えてみる)でもいくつか話題になった例をご紹介していますが、現実的な実施方法には以下のようなタイプがあります。
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記念ロゴ
1年間だけすべてのロゴを「記念ロゴ」に差し替えるという手法があります。
名刺をもらっても、サイトを訪れても必ず目に入るのでリーチの頻度は良く稼げます。
大きな数字(特に3ケタ)だとインパクトもあるのでおすすめです。 -
記念動画
歴史が長い企業の場合、様々な紆余曲折を経ているため、ドキュメンタリータッチな表現が作りやすく見る側も理解しやすいので、認知の深さや質の面でとても効果的です。
ただ、内容をよく吟味し、始祖礼賛・自己満足な表現で終わらないよう注意が必要です。 -
特集記事
Webの世界では、検索エンジンがコンテンツへたどり着く最も有力な経路となります。
特集記事の形で読み応えのあるコンテンツにすると、検索経由で流入するユーザーの増加につながります。 -
別ドメインで公開
例えば、www.abc.co.jp という企業サイトの場合、www.abc.co.jp/50thanniversary というURLにするのと、50th.abc.co.jp というURLにするのとでは、認知拡大のためにできることに結構な違いがあります。
ドメインを分けておくと、サーバーを分けることも容易にできるため、広告を使ってトラフィックを集めるときもスケールしやすくなります。また、文字列も短くできるので広告物のレイアウトでも困ることも少なくなります。他にもいろいろメリットがあるので、詳しくはお問い合わせください。
ポイント4:内向きと外向きを分ける
これが、周年記念サイトを認知拡大のチャンスとして上手く活かすための最重要ポイントです。
企業やブランドの周年記念は、会社の中と外で捉え方が全く違います。
外部に対しては、感謝を伝えて「今後も変わらぬご愛顧を」とお願いするのが基本ですが、年数が長い場合は上手く表現することで信頼を獲得するコミュニケーションも可能です。
一方、内部に対しては、これまでの先人たちの苦労を伝えたり、長く続いているビジネスとしての価値を再認識させたり、士気を高め、結束を強めるための表現が重要です。
いずれにせよ、コミュニケーションターゲットの設定が大事という原則に立ち返るわけです。
以上、4つのポイントで解説しましたが、いかがでしょう。
みなさまそれぞれの事情がありますが、少なくない予算を投下する周年記念サイトが認知拡大にとって寄与するためには、サイトだけでなく、そこにどうやって連れてくるかという外側も含めて、全体像を設計するのが大切です。
「自己満足に終わらせない」をキーワードに、ひとつ知恵を絞りましょう。
お役立ち資料:「周年記念サイト構築スケジュールのサンプル」
「周年記念事業まで残り何か月?」が分かる残り時間別スケジュール資料をご用意しました。18か月、12か月、6ヶ月の3段階で、実施内容と具体的なタスクを並べたスケジュールの雛形です。ぜひご活用下さい。