2019年05月30日カテゴリ:Webサイト運用

フォーマルなフォーム〜問い合わせフォームの改善7つのポイント〜(2/4)

ポイント2:取得情報を欲張らない

例えば、問い合わせフォームに住所は本当に必要でしょうか?確かに「郵送申し込み」フォームであるならば、郵送先の情報を入力する必要はありますが、単なる問い合わせに住所まで教えなければいけない理由があるでしょうか?
穿った見方をすれば、「訴訟を起こす際に必要になるから」ぐらいじゃないでしょうか。ユーザーにしてみれば「えっ、そんな喧嘩腰なの!?」と思ってしまうわけです。そりゃ嘘の住所入れますよね。

あるいは「サイトに関するご意見」フォームで、メールアドレスは本当に必要でしょうか?ユーザーが返信を欲しい場合、連絡先としてメールアドレスが必要かもしれません。しかしながら「ご意見」なので、返信が必要とは限りません。近所のスーパー同様「こういう意見いただきました。こう考えます。こうします!」というコンテンツを展開することも不可能ではないでしょう。であるなら、メールアドレスは必須ではなく、オプショナル(任意)であるべきです。性別や年齢も同様に本当に必要なのかどうか、熟考が必要でしょう。すくなくとも、連絡先のメールアドレスにきちんとメールが届くことを確認して、必要であれば改めてご本人に問い合わせるというワークフローで十分じゃないでしょうか?

一般的に企業のマーケティングやCRMの担当者の視点では、ついつい欲が出て、必要でもない情報を根こそぎ入力させたくなるものです。しかし、使いもしない&”使え”もしない個人情報を死蔵することは、漏洩リスクを増やす一方であり、何のメリットもありません。
さらに問題なのは、入力されたデータが本当であるかどうかわからないという点です。個人情報を積み上げてホクホクしてるつもりが、ごみの山を増やして、データベースやCRMシステムの費用負担を増やしているだけかもしれません。集めるのなら正しいことが確認できた情報に絞るべきでしょう。ゴミを取り込んでも百害あって一利なしです。

欲張らずに取得する情報を最小限とし、さらに必須入力を制限することで、フォームを入力する手間は激減し、フォーム入力に躊躇するユーザーを減らす効果があります。

ポイント3:再入力はさせない

ページごとに微妙に違う項目があるフォームを用意した場合、どのフォームでも使いそうな共通の入力項目名は統一するようにして、cookieなどのメカニズムにより初期値として入力されるようにしておきましょう。
フォームにたどり着いた直後に面倒になって離脱するユーザーは多いものですが、一度最後までフォームを入力したユーザーは、別の用件でフォームを入力する確率は比較的高いものです。この時、どのフォームでも入力するような情報が初期値で入力されていると、差分情報だけ入れれば良いことになり、ユーザーにとっては大変便利です。

そこまではちょっと、という場合であっても、少なくともフォームで取得するデータの「名前」は共通にしておくと、ブラウザが気を利かせて入力してくれるかもしれません。
データベースを使って会員管理システムなどを作りこまなくても、このぐらいのことはブラウザの機能を活用して実現可能です。

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