2017年09月26日カテゴリ:Webサイトリニューアル

機能やライセンス費用だけで選定しないで!CMS選定・導入の新しい視点

機能やライセンス費用だけで選定しないで!CMS選定・導入の新しい視点

CMSの導入・選定の検討をする際には、主に機能や使い勝手あるいはライセンスの費用に注目すると思います。

製品デモやセミナーなどではセールスポイントとなる機能や性能が紹介され、とても魅力的に映るのも事実です。

しかしそこは企業・組織で運営するWebサイト、それ以外にも検討しておかなければいけない点が数多くあります。

また、CMSありきでプロジェクトを進めてしまうと後々さまざまな弊害が出てくることもあります。

守るべきセキュリティ規程を確認

CMSを選ぶ際の前提条件としては見逃されがちなものとして、企業内で定められている様々な規程があります。

特に情報セキュリティについては、世間的にも重要度が高まっており情報システム部門やIT資産管理部門など専門の部署に要件の確認が必要です。

CMSはWebサーバ上で動作する「Webアプリケーション」の一種ですが、「Webアプリケーション」は攻撃の対象にもなりやすいものです。

セキュリティ対策を強化している企業では、Webサイトを公開しているサーバと同じ領域にCMSの設置を禁じているケースもあります。

セキュリティ以外にもプライバシー情報の管理など、企業で定められている規程は数多くあります。

これらの前提条件や制約条件を洗い出しておくことがCMS選びの「第一歩」です。

「CMSありき」の発想から脱却することで選択肢も広がる

CMSを選ぶにあたって機能だけに着目していると、いつのまにか「CMSありき」の視点で業務や運用まで設計してしまうことがあります。

よく起こりがちな例が「承認フロー」です。
CMSの多くは承認フロー機能が搭載されていますが、「CMSありき」の視点でアプローチすると、その機能をフル活用してすべての承認フローをCMS内で完結するよう設計してしまうのです。

しかし日常的に使う担当者・部門を除けば、承認者の多くは毎日のようにCMSを使うわけではありません。

特に部門長など最終的な承認だけが業務マターの場合、そのためだけにCMSにログインするのはとても面倒です。(ログインアカウントやパスワードを忘れてしまう人の多くは部門長や決裁者という、笑えない話もあります。)

営業部門の担当者であれば外出も多く、自席での業務はできる限り減らしたいというのが本音でしょう。

こうした担当者がいる場合、CMSにログインせずに、あるいは外出先でタスクが遂行できるように設計した方が負荷も軽くなりますし、フロー全体の流れもスムーズになります。

「コンテンツやリソースを登録・管理する」というCMSのコア部分以外の機能については、使い慣れたツールや既存の業務フローを代用する、といった視点を持つことで実はCMS選択の幅も広がります。

サイト全てをCMSで管理する必要はない

CMS導入を検討する上で、どのコンテンツやサイトを導入対象とするかという問題は避けて通れません。

ところでいざ導入が決まると、サイト全体をCMS管理下へ移行することがあたかも前提条件と考えがちです。

しかしCMSで管理するサイトやコンテンツにも向き・不向きがあります。

一般的に、CMSはテンプレート(雛形)を使ってコンテンツを生成しますので、ニュースリリースのような「レイアウトは同じで内容(テキスト)だけが異なる」つまりテンプレートを適用しやすいコンテンツの方が圧倒的に向いています。

オウンドメディアもCMSでの管理に適したコンテンツの一つです。

一方、凝ったデザインで視覚的な演出も求められるプロモーションやキャンペーン目的のコンテンツはCMSに不向きです。

CMSに登録されているテンプレートとはデザインも異なり、CMSで編集できる領域以外にもHTMLコーディングやプログラミングが必要となりますので、自ずと管理対象から外れていきます。

また年に数回しか更新しないコンテンツであれば、CMSを導入するコストより制作会社に都度お願いする方が長い目で見るとコストメリットがあります。

サイトやコンテンツの目的・用途が明確になれば自ずとスコープは定まってきます。
なんでもかんでもCMSで管理する、という発想からも脱却した方がよさそうです。

CMS選びは要件定義のあとに

CMSのリプレイス(入れ替え)や新規導入がを伴うプロジェクトでは、オリエンやRFPの際にCMSの選定が提案要件に含まれていることも多くあります。

特に日常業務でCMSを使いこなす必要がある担当者にとって、CMSはプロジェクト最大の関心事といっても過言ではありません。

しかしここまであげてきた通り、要件やスコープが定まる前にCMSを選定してしまうと後になって大きな問題が発生することに繋がりかねません。

実はコンテンツの登録や編集など、実務で使用する機能の多くはどのCMSでも大きな差異はありません。

会社の決まり事や組織の特徴などを把握した上で、近視眼にならず大局的な「視点」を持つことがCMS選びにも重要です。

Getting Betterとは

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