テレワークの生産性を劇的に高める「課題検討とタスクの管理方法」(4/4)
テレワークを助けるツールたちも適材適所で
これまでは課題があっても、何はともあれ会議が開催できたので解決できていたかもしれません。その会議をWeb会議に置き換えただけでは必ずしも代用できるとは限りません。
他にもチャットツールや、プロジェクト管理ツールも合わせて使っていく必要があります。これまで“食わず嫌い”でなんとなく避けてきたツールたちも、ポイントをおさえて適材適所で使えるようになれば、逆に快適になってくるはずです。
・Web会議
「課題」の輪郭はつかめているけど、解決方法は未検討で「タスク」に細分化されていない段階。多くの視点から意見を集め「そもそも解決する価値があるか」「優先度はどれぐらいか」「どんな作業に分解できるか」ということを議論するには適しています。
一方で「この作業の進捗度はどうですか?」とか「各自報告をお願いします」といったコミュニケーションはWeb会議で行う必要はないでしょう。
・チャットツール
これはいままで職場で「ちょっと5分だけいいですか?」といった声掛けで始めていたちょっとした質疑応答や相談、報告などの代用に適しています。自分の作業がなにかの障害で手詰まりになった時は、職場で「へるぷみー!」と声を上げていたのと同様にグループのチャットルームに「ちょっと困ってます」と投稿する感覚です。
・プロジェクト管理ツール
これは課題とタスクがそれぞれどんな状態にあるか、相互にどんな影響があるか、後に続く作業は何か、といった全体像と個別の作業を管理するときに使います。ある程度の慣れが必要ですが、プロジェクト管理ツールで簡単にできることをメーリングリストの連絡と手元のメモやファイル共有システムなどで代用しようとすると、2週間以上の期間にわたるタスク群の管理はほぼ失敗(あのファイルはどこですか?というメールを打つハメになる)に終わります。
課題管理のポイントはテレワークに限ったことでもありません。
顔がみえる職場なら「とりあえず担当に振った」という状態の課題でも、担当者の顔色とか忙しさ具合などの様子からフォローできます。テレワークではそこが難しいので、課題管理のポイントをおさえることでコミュニケーションのロスを軽減し、テレワークでも生産性を上げていくことができるでしょう。
テレワークには通勤電車も満員電車も、ビジネスアワー中の移動のロスなどがなくなるなどメリットもたくさんあります。その利点を最大限に活かすためにも、ぜひ課題管理の改善に取り組んでみてください。