テレワークの生産性を劇的に高める「課題検討とタスクの管理方法」(3/4)
Backlogの課題、伝わる書き方3つのコツ
会議で検討した結果、解決策が具体的になってBacklogに課題を登録するときに気をつけるべきポイントがあります。それは何をおいても「伝わるように書く」ということです。
1.後からプロジェクトに参加するメンバーもいる
よほど期間の短い小規模なプロジェクトでない限り、メンバーの追加や入れ替わりが発生します。プロジェクト管理ツールを使って課題を管理していくメリットの一つに、後から参加したメンバーが課題ごとに時系列を追って経緯を把握することができる、という点がありまうす。今も大事だけど、未来も大事なので常に後から参加するメンバーを意識して書くことが大事です。
2.上手な件名、伝わる詳細
メールに例えて言えば「件名」はメールの件名、「詳細」は本文にあたります。ビジネスメールにおけるマナーと似ていますが、主に連絡のコミュニケーションであるメールとは若干違います。
件名で一番大事なのは「何についての課題なのか?」という「テーマ」です。そしてそのテーマについて「どうするのか?」をセットにすると、伝わりやすい件名になります。
そして、詳細には5W1Hを意識して具体的に書くと良いでしょう。
見出しの装飾やリスト・項目・表などの表現もできるので、使い方次第でわかりやすい書き方ができます。
そしてメールとの最大の違いは、後から編集(更新)もできるということです。この課題で検討している内容はコメントで書き加えて行って、決定した内容を詳細欄にまとめていくという使い方もできます。
「あれやっとく」の具体的な内容がテレワークの環境構築だったとして、その課題について十分な検討を経て、いくつかの課題に分解されたとします。例えばその一つを伝わるように書くとこうなります。
いかがでしょう。こうなっていれば、伝わるどころかもう動かずにはいられないはずです。
3.「伝えた」ではなく「伝わった」が大事
せっかく伝わるように書いたとしても、相手が気がつかなければまったく意味がありません。Backlogについて言えば、課題の登録やコメント時にメール通知する機能がありますが、実は「個人設定」で通知するタイミングや対象を個別に設定できてしまいます。
課題を登録したから「伝えた」と思っていても、確実に伝えるには「おしらせ」の機能で通知しておく必要があります。
メール通知のタイミングを待っているわけにもいかない急ぎの場合は、チャットツールや電話を使ってでもとにかく相手にちゃんと知らせることが大事です。
なかなか見てくれない、返事がない、といったすれ違いは同じオフィス空間で働いていれば、ちょっと声をかけて解決できますがテレワークの時は特に「伝わった」という状態を確保する工夫が必要です。
親子関係で課題を整理するコツ
「伝わる課題」で単票についてのテクニックがわかったとして、もうひとつのポイントにそれぞれの課題の相互関係やグルーピングという問題があります。(グルーピング=分類の問題は長くなるのでまたの機会に説明します)
検討して小分けにしてから課題を登録したはずなのに、作業を進めていくにつれて複雑な工程を含んでいることがわかったり、時間の経過とともに状況が変化して、課題が複雑化することがあります。部分的に未着手だったり、処理中だったり、完了したり、状態の管理も複雑になることがあります。
そんな時は、Backlogでは「子課題」という形で元の課題と関連づいた別の課題を登録することができるので、それを活用します。
といった具合に、元の親課題が多少抽象的でも子課題たちをそれぞれ担当がこなしていけば解決に向かいそうな雰囲気が出てきたかと思います。