「ユーザー視点」で考える適切なリダイレクト(転送)の処理(2/3)
「404 Not Found」にも「ユーザー視点」
「404 not found」のページを「Webサイトにとって不体裁なエラー」のように誤解している人もいますが、実際は「ページが存在しない」という事実を伝える役割を持っています。
コンテンツが消滅した場合だけでなく、URLをブラウザのアドレスバーに直接コピー&ペーストし、期待したページが表示されなかった場合には、ユーザー自身に「コピペミスに気づいてもらう」という役割も持っています。
「404にするぐらいなら、TOPにリダイレクトしよう」というご要望をいただくこともありますが、それでは「ユーザーには何が起きたかわからない」という現象が起きてしまいます。何かのリンクをクリックした後、TOPに飛ばされた時「あれ?今、何したっけ?」と思って、わざわざブラウザの戻るボタンで前のページに戻ってもう一度同じリンクをクリックした経験がある方も多いのでは無いでしょうか。
いつやるべきか?いつまでやるべきか?
リダイレクトの検討はいつやるべきか?
サイト全体のリニューアルを行う場合は、「なるべく早い段階」で着手することをお勧めします。すべてが1:1だったとしても大量になると矛盾やループが発生しないように慎重に管理する必要があるので、結構な作業量になります。合併・統合・分割など会社単位の変化が起きた場合は、ドメインをまたいだリダイレクト処理も必要になってきます。
旧サイトのページ一覧を元に、新サイトでどういう扱いになるか整理をした上で、制作作業と並行して進めていかなくてはなりません。1対1で対応しないページをどうするか?については、関係各所と合意形成にかかる時間も考慮に入れておく必要があるでしょう。
一方ページ単位での改修などの場合は、「公開前まで」で十分です。量に応じて、これまでの転送設定と矛盾のない設定ができれば問題ありません。
いつまで転送設定を続けるべきか?
会社のWebサイトの場合、多くの場合「恒久的に」転送を続けるべきでしょう。転送元になるサーバーの費用負担の問題はありますがクラウドサーバーを利用すればコストは極小化できます。
またドメインについても、かつて会社として利用していたドメインであれば第三者に悪用されないようにするため保全を続けるべきなので、保持しているなら恒久的にリダイレクトを維持できるように活用しましょう。