ここがヘンだよ?!Webサイトリニューアルの「目的」(2/3)
時間の経緯や節目が「目的」
- ○○周年だから
- 前回リニューアルから○○年経過したから
これももっともらしく聞こえますね。
しかしながら、周年記念事業の一環として
「特設サイトを作成します!」
「CI(コーポレート・アイデンティティ)全体を刷新!」
といった施策であれば必然性も感じられますが、そもそも周年事業とWebサイトのリニューアルは本質的には関連性がありません。
また、次から次へと新しい技術や手法が生まれては消えるWebの世界なので一定期間を経て見直しが必要なのは間違いありませんが、「○○年経過したから」だけでは論理性に欠けます。
時間が経過した結果、例えばスマートフォンへの対応が遅れているなど 「理想(あるべき姿)」 とのギャップを提示することで、リニューアルの目的も明確化できるではずです。
ユーザーのメリットやベネフィットに繋がらない「目的」
- 競合に負けないサイトにしたい
- 先進的な・斬新なデザインにしたい
競合に負けたくない気持ちも先進的で斬新なデザインにしたい気持ちもとてもよくわかります。
ところで競合に負けないWebサイトを作って得ることができるベネフィットって何でしょうか?
あるいは先進的で斬新なイメージをユーザーに訴求する意味って?
こうした「想い」や「希望」が強いタイプは往々にして現状分析が欠けています。
競合に負けている結果「市場での競争で遅れをとっている」「ブランドイメージが損なわれている」といった背景との対比から、リニューアルの方向性を検討するのがよいでしょう。
余談ですが、米フォーブス紙が発表している「革新的な」企業ランキング上位のテスラ・モーターズ(現・テスラ)やセールスフォース・ドットコムのWebサイトはいたってシンプルです。
ちなみに日本企業のトップはあの「楽天」です。