テレワークの生産性を劇的に高める「課題検討とタスクの管理方法」(2/4)
課題の管理がうまくいかないのはなぜか?
課題管理がうまくいかない場合、そもそも「課題化の初期段階」に原因が集中しています。
これには管理方法とコミュニケーションの両方に原因がありますが、それぞれに役立つツールがあります。ここからは私たちは主に使っているツールを中心に説明していきます。
- 課題の検討用:「Trello(トレロ)」
- タスク管理用:「Backlog(バックログ)」
※タスク管理は Redmine や Jira でも概ね同様のことができます。
課題化の手前に存在する「未検討」という状態
ここで一旦、プロジェクトの中でよく使う用語を整理します。
- 「問題」:なにかの不都合やトラブルを含む事象・現象。未検討の課題。
- 「課題」:問題のうち、解決することが必要と認められた対象。
- 「タスク」:課題を解決するために具体的に明確になった作業。
この3段階で細分化されていくものとイメージしてください。
この段階でいうと「問題」を「未検討」のまま放っておくと、いつまでも取り組める「課題」にならないのです。
例えば、上司が「あれやっといて」と指示したものをBacklogに「あれやっとく」と登録しても誰も何も動けないはずです。抽象的だったり、誰が何をするか明確ではない課題をどんどん登録すると、プロジェクトの課題があっという間にカオスになります。
「未検討」を課題化するのに適した「Trello」
多くの場合、発見された「問題」は氷山の一角に過ぎず、水面下にこそ「原因」が潜んでいるものです。発見された「問題」をプロジェクトのメンバーと共有し、様々な角度から検証・整理することで、その構造が明らかになってきます。
こうした意見交換や質疑応答・議論にはWeb会議と課題検討用のツールを使うことがおすすめです。検討過程を「見える化」し曖昧な対象を管理するための手段が必要です。
そこで私たちは、Trelloを使います。カード型のメモをリスト化して視覚的に分類、整理できるため、Web会議など全員が一つの画面を見ながら議論するのに向いています。以下に使用例を示してみましょう。
一つ一つの白い四角が「カード」で、縦に並べる括りが「リスト」です。
左から
- 未検討・思いつきのバケツ
- 検討中・議題
- 課題化したもの
- 完了・ボツ
という順に並んでいます。
会議では「検討中・議題」に上がったカードを議論し、課題化すれば右に動かしていくという操作で管理しています。
この管理方法によって「思いついた」というレベルのものでもカードに残すことができ、会議で話し合うべきことも明確になります。
進捗管理はツールで最新の状態を保てていれば、会議の貴重な時間を進捗報告に割く必要がなくなり会議も作業も生産性が向上します。
課題化されたら「Backlog」で管理
Trello で「検討」され「タスク化」されたら、Backlog の出番です。
Backlog では「タスクの進捗」が簡単に管理できます。「誰が」「いつまでに」「何を」「どのように」といった5W1Hの基本要素をまとめておくことに適しているからです。
ただし、あくまでツールですから「使い方」次第です。プロジェクトのメンバー全員で業務を効率化するには、どんなことに注意すればよいのでしょうか?