持続的・継続的なWebサイト運用のカギは「コンテンツ作り」の体制にあり
持続的・継続的にWebサイトを運営する目的で、例えばCMSのような管理システムを導入することがあります。
多少スタートでつまずくことはあっても、正しく業務設計されていれば日常の業務として定着させるまでそう難しくはありません。
しかしその後のコンテンツ作成については、簡単に事が運ばないことがあります。
Webサイトの運用サイクルがうまく機能しない原因の大半は、実はコンテンツ作成が思い通りにはかどらないことなのです。
価値あるコンテンツを「作り続ける」ことの難しさ
リニューアルのプロジェクトではコンテンツ制作に力を入れたものの、公開後の計画がなくコンテンツの作成まで手が回らない、といった事態はよく発生すると思います。
また、事業計画も整えてコンテンツ作りに十分なリソースやコストを配分しても、期待した成果を生む事ができず、計画の変更を余儀なくされる事もあります。
コンテンツの「ネタ」そのものが枯渇してくることが継続する上での大きな課題なのです。
立ち上げて数ヶ月はがんばって更新していたものの、途中で息切れしてしまったオウンドメディアも(悲しいことですが)よくみかけます。
文章力などクリエイティブに関する能力はライターなど社外リソースに頼ることもできますが、コンテンツに対する熱意や専門的な知見といった、いわばコンテンツの核とも言える要素については当事者の力が必要です。
その協力を継続的に引き出していくのが体制作りの難しいところでしょう。
すべて外注することも不可能ではないですが、本当に会社にとって価値のあるコンテンツが創造できるか、疑問が残ります。
企業がWebサイトを運営することが当たり前となった昨今、継続的に良質なコンテンツを配信し続けることがそのWebサイトの価値を創造することにつながります。
(Google検索もよりコンテンツを評価するよう進化していることはよく知られているところです。)
企業が続く限りそのWebサイトは運営し続けることになりますので、無理のない範囲で継続的にコンテンツを作成できる社内の体制作りがWebサイト運営の「カギ」となりそうです。
持続可能な業務へ向けた社内活性化のポイント
体制が機能し始めると、社内におけるWebサイトのプレゼンスも高まり、Web活用の機運も活性化します。
体制作りのよくある事例として(特に専門の部署や部門がない場合)運営に関わる担当者を集めて組織する委員会があります。
しかし、単に「ホームページ運営委員会」などと委員会を組織するだけでは機能しません。
特にコーポレートサイトの場合は対象となるコンテンツやステークホルダーの範囲も広く、Webサイト全般を管轄しようとすると議論の対象が広がりすぎ、収集がつかなくなることが往々にあります。
目的(=ユーザーニーズ)に応じて組織化することがポイントとなるでしょう。
例えば採用については一括して人事部門が担当するように、リード獲得やナーチャリングを目的とする部会、広報・PRを目的とする部会といった形でそれぞれ分科して組織した方が、コミュニケーションターゲットの幅も絞られ、Web活用の方向性や目的を明確化しやすくなります。
継続させるためのコツとして年間スケジュール(カレンダー)を考えてみることも一案です。
予定されているイベントや時事ネタを月(週)ごとプロットしておくことで運営イメージがつかみやすくなります。
手前味噌ですが、弊社でも「社内広報委員会」が組織されていて、Web制作部以外の部門(デジタルコンテンツ・映像コンテンツ・経営企画 etc)のスタッフも集まり、活発な議論が行われています。
ここでは各部門のトピックスを報告し合い、その中から外部に公開できそうなもの、すなわちコンテンツ化できそうなものを決定することを目的としていますが、業務範囲を超えた様々な意見交換の場としても機能しています。