2019年09月25日カテゴリ:Webサイトリニューアル

予算の話。Webサイトリニューアルの「適切な予算」はなぜ難しいのか?(2/4)

「概算見積もり」をどうやって算出するか?

制作会社は多くのプロジェクトの経験があるので、実施する内容に対して工数を見積もる自信は十分にあるはずです。しかし、概算の見積もりを依頼される段階で、そのプロジェクトの背景や現状のWebサイトの全体像を把握している可能性は限りなくゼロに近い状態です。

なので、少しでも手がかりをつかもうとしていろいろ質問してきたり、前提を細かく想定したりして、なんとか見積もった根拠を組み立てようとします。

会社によって得意分野もあれば経験したプロジェクトの大きさの差もあるので、いろんなパターンがありますが、概ね次の3パターンに分類されると考えられます。

その概算は本当に「概算見積もり」なのか?

パターン1:リスクヘッジし過ぎ「バッファてんこ盛り」型

経験が豊富で真面目なタイプは、与件の疑問点をたくさん質問して前提条件を一つずつ積み上げます。そして予測しうる限り、なるべく膨らみを吸収するために各工程や対象物にバッファを盛り込みます。

そして備考欄や注釈欄、あるいは別紙でこまかな但し書きをびっしりと書き込みます。趣旨としては「あくまで概算見積もりなので必ず改めて見積もります」という内容です。

それでも受け取った側は「この与件で、なんでこんなに大規模(金額)になるの?」という率直な疑問を持ち、逆になんか信用できなさそう、とか、仕事を断りたがっていると受け取ってしまいます。

パターン2:見通し甘々「安かろう」型

逆のパターンで、とにかく案件が欲しい会社の場合、与件に書かれていたこと以上には一切のタスクも成果物も盛り込まずに「概算なのでざっくりと」出してくることもあります。

「ざっくり」なのは構わないのですが、このパターンの厄介なところは「お手頃感」を感じさせる金額を狙ってくるところなのです。

この「お手頃感」はあなたの会社が値踏みされてるとも考えられるわけで、その予算感に縛られた結果、制作会社が値踏みした以上のものは何も手に入らないことになってしまいます。例えてみれば、ガラスはあるけど窓枠がない、みたいな状態です。

パターン3:実は不要なものも?「ナゾ推し」型

たとえばコンテンツ管理のCMSとか、セキュアなサーバーインフラとか、マーケティングソリューション系の何か、など割と高価な(初期費用が安くてもランニングが高いとか)ものが与件にこじつけて盛り込まれているパターンもあります。

確かにそれは目的にかなうものかもしれませんが、あくまでツールに過ぎず、どう使うか?何のために使うか?誰が使っていくのか?といったあたりをきちんと組み立てないと、宝の持ち腐れになってしまいます。

そもそも「概算見積もり」の段階で、ワークフローの詳細まで考えられるのは不自然ではないかと思うのです。その見積もりは使いまわしの可能性もあるかもしれません。

これらの状態では実態は「概算」ではなく「見積もり例」とか「費用構成例」でしかありません。これなら、わざわざ見積もってもらうよりRFIで他社事例でも紹介してもらった方が手がかりとしては有効かもしれません。

では制作会社が用意する「概算見積もり」も役に立たないとしたら、どうしたら良いのでしょう?

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